【見た時がタイミング!】DX労務 Let’s導入
目次
当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
本日は、労務の観点からDX化についての記事となっております。
「DXにチャレンジしたいけど、何をどうすればいいのかわからない」
「なんか難しそう。。」
「クラウドシステム導入に向けて検討している」
などなど、ほんの少しでも気になっていることがある方々に読んでいただきたい内容になっております。
最後までお付き合いください。
労務管理とは
言葉自体は普段使っていて「ざっくり」としたイメージはあるけど。。
という方も多いのではないでしょうか。
ご存じの方もいるかと思いますが、改めてお伝えします。
「労務管理」とは、
従業員の勤怠や福利厚生など、労働に関連する管理をすることや健康やハラスメント対策など、
業務内容は多岐に渡りとても幅広く、いわば従業員が安心して働くための「職場づくり」の仕事です。
この労働管理という業務は、企業の大小問わずすべての企業に必要です。
労務管理の種類
① 法定三帳簿の作成
労務管理の種類は、基本項目となる「法定三帳簿」の作成から始まります。
法定三帳簿は
・労働者名簿
・賃金台帳
・出勤簿 の3つです。
それぞれ詳しく説明をしていきます。
◆労働者名簿
労働者名簿は、従業員1人ひとりの情報をまとめたもので、
内容は、氏名や生年月日、住所などの個人情報です。
◆賃金台帳
賃金台帳は、従業員1人ひとりの賃金の支払いをまとめたものです。
氏名、性別、賃金の計算期間、労働時間数、基本給や手当等の種類と金額、
控除項目と金額などの項目をまとめます。
◆出勤簿
出勤簿は、タイムカードなどの従業員の出勤状況を記録したものです。
② 雇用契約書の作成
雇用契約書は、企業と従業員が労働条件をもとに契約を結んだ証明となる書類です。
雇用契約書は、新入社員または契約社員の雇用時、契約社員の労働契約更改時期に作成します。
💡雇用契約書と労働条件通知書の違い💡
雇用契約と似ているものとして労働条件通知書というものがありますが、
違いはどこにあるのでしょうか??
◆雇用契約書
雇用契約書とは、雇用主と労働者が労働条件について
互いに合意したことを証明するための書類です。
内容は、労働契約の期間や就業場所、賃金などに関する事項が記載されています。
◆労働条件通知書
労働条件通知書とは、
労働契約の期間や賃金など労働条件に係る事項を記載した書類のことです。
使用者が労働者を雇用する際、労働者に対して労働条件を明示することを義務づけています。
以上のことから、つまりは
「労働条件通知書さえ作成・交付すれば、雇用契約書は必ずしも発行しなくて良い」
とされています。
③ 就業規則の作成
常時10人以上の従業員を雇用する場合、
労働基準法の規定に基づいた「就業規則」を作成しなければなりません。
作成した就業規則は、所轄の労働基準監督署へ提出が必要です。
また、就業規則の内容を変更する際にも同じように届け出が必要です。
④ 社会保険・雇用保険の加入手続き
新入社員の「社会保険」や「雇用保険」の加入手続きも労務管理の大切な業務です。
⑤ 勤怠管理
従業員の勤務状況を記録する「勤怠管理」も行います。
具体的な記録の内容は、
・始業、終業時刻
・時間外労働時間数
・休日労働時間数
・遅刻、早退
・有給休暇の管理
などです。
⑥ 従業員の健康管理
労働安全衛生法によって、従業員の健康管理である「安全衛生管理」が義務付けられています。
社内の職場環境を整えるために、従業員の健康管理も労務管理として行います。
⑦ ハラスメント対策
「パワーハラスメント対策」が法制化されたことにより、労務管理の業務として必要な措置を行うことが義務付けられました。
また、それに伴うセクシュアルハラスメントなどの対策も強化されました。ハラスメント対策については事前に確認しておくことを推奨しております。
⑧ 退職手続き
従業員が退職したら、各保険の資格喪失届の提出、労働者名簿の更新、退職手当の支給といった業務が発生します。
退職後も従業員とは書類のやり取りが必要ですので、連絡が取れる情報を確保しておく必要があります。
⑧ 休職・異動手続き
育児休業や傷病休職、介護休職などの「休職・異動手続き」も労務管理における業務です。
休職に伴う保険給付の申請や、傷病手当金の請求も必要となります。
異動手続きに関しては、住所変更や社会保険料の報酬月額変更届を提出する場合もあるため、事前に確認が必要です。
ざっと書き出して簡単な説明だけでも、これだけのボリュームになりました。
改めて見ると、いかに大切で重要な業務かということがわかりますね。
従業員が多い会社で労務の担当者が少ないと、負担も多く、ヒューマンエラーが起きやすいのも納得です。
労務管理システムの機能
クラウドシステムとは、どのようなものでしょうか。
ここでは、労務に関するクラウドシステムの機能について説明をしていきます。
労務管理システム
労務管理システムは、従業員情報の管理や入退社などに係る社会保険手続きやマイナンバー管理ができるシステムです。
インターネットに接続すれば使える「クラウド型」が主流で、労務担当者と従業員間の紙でのやり取りがなくなります。
勤怠管理システム
勤怠管理システムとは、出退勤時間の打刻及び記録、残業や各種休日休暇の申請、
シフト作成、労働時間の集計など勤怠管理に関する業務全般を支援してくれるシステムです。
こちらも、インターネットに接続すれば使える「クラウド型」が主流の傾向です。
勤怠管理システムの導入により、これまで手作業で行っていた労働時間の集計や給与計算にかかる工数を大幅に削減できたり、法律に対応した適切な勤怠管理ができるようになります。
給与計算システム
給与計算システムは、勤怠情報を基に給与の計算を行うシステムです。
就業規則や各従業員の就労条件をシステム間で連携し、勤怠情報から支給額や控除額を計算することができます。
各種税金や保険料、年金などに対応できるだけでなく、源泉徴収票や雇用保険被保険者離職証明書などの書類管理機能を備えたシステムもあります。
メリットデメリット
クラウドシステムがとても便利なことは伝わったかと思います。
が、しかし、物事には「両面」が存在します。
ここではクラウドシステムの導入についてのメリットとデメリットをご紹介していきます。
メリット
●業務の効率化
手計算での集計や紙でのやり取りが無くなりますので、工数やヒューマンエラーの削減、業務改善が可能です
●場所を選ばず入力が可能
インターネットを利用したクラウド型が主流となっており、場所や時間を選ばずに作業が可能ですので、働き方改革も可能です
●セキュリティも万全
クラウド型と聞いてセキュリティ面を心配されるかと思います。
システム提供の会社も様々な不正アクセス対策や侵入検知、情報の保護については強化されていますので、安心して問題ありません。
●バージョンアップが無料
法改正にも随時対応し、そのほとんどは無料でバージョンアップがされます。
「知らなかった」では済まされない法律等、リスク回避にも大変役立ちます。
●他システムとの連携も可能
同シリーズでなくても、他社システム間でのAPI連携も可能です。
用途ごとに自社と相性が良いシステムを導入できます。
デメリット
✓初期コストがかかる
導入するシステムを検討する段階で、いくつか試すときもあるかと思います。
無料でトライアルができるものもありますので、上手く利用してくださいね。
✓アクセル集中やネット環境による接続トラブル
インターネットの接続状況が悪いと、業務に支障が出ることも予想されます。
場合によっては導入の際に、インターネット環境を見直すことも大切です。
✓電子申告不可の場合がある
システムからの電子申告は、事前に準備が必要なものがあります。
検討段階で、自社にとって必要な機能を選定することはとても大切です。
✓不慣れな場合は導入時に負担に感じることも
このようなシステムについて苦手意識があったり、抵抗がある方もいると思います。
そういう方たちにとったら難しくて導入したことを後悔してしまいそうになります。
ですが、何事も「生みの苦しみ」はあるものです。
一つずつ、わかるものから解決をしていけば何の問題もありません。
ご自身のペースで導入について検討したり着手をしてくださいね。
導入事例
弊所ではかねてより、クラウドシステムの導入を推進しており、
関与先様へのご提案やサポートをさせていただいています。
少しずつですが「DX化」の認知度も上がってきて導入のサポートをする機会が増えてきました。
ご提案するシステムは、弊所でも実際に導入していますので、
利便性や時に感じる難しさ等も共有することが出来ます。
そこで、ここでは弊所が導入したシステムと簡単な説明をしていきます。
SmartHR
SmartHRは、従業員の情報を一元管理できるシステムです。
最大の魅力は、30人以下であればシステム利用料が0円だということ!
弊所は20人ほど従業員がおりますが、もちろん0円で利用しています。
このシステムもクラウド型なので、
例えば、従業員が引っ越しをした時も従業員自身が情報を更新するだけで社内での手続きは完了となり、担当者の工数の削減を成功しています。
KING OF TIME
KINF OF TIME勤怠管理システムで、タイムカードの役割のシステムです。
このシステムもクラウド型のため、在宅勤務時や直行直帰での打刻が可能です。
自身の勤怠情報は常にリアルタイムで反映されますので、
例えば、扶養内で働いている方は調整に役立てています。
マネーフォワード給与
マネーフォワード給与(MF給与)は給与計算システムです。
KINF OF TIMEで集計された結果を連動することで、自動で給与計算が出来ます。
税率や料率の改正があれば自動で最新の状態にアップデートされますので、その点も安心です。
給与明細も紙を発行せずに各自のスマホから見る方法を採用しています。
先輩が新人へ確認方法を教えることでコミュニケーションも増えました。
さいごに
以上のように、弊所では、前項で述べた3つのシステムを連携させて使用しています。
その結果、人的な作業は最小限で済み、あとは連携によって処理が完結しますので
担当者の工数は大幅に削減し作業効率も上がっています。
従業員は、自身の勤怠を常に把握ができるため残業の管理がしやすくなりました。
またこのようなシステムを使うことで、更にITリテラシーが向上しました。
導入するには、始めは様々なエネルギーが必要かもしれません。
せっかく導入を決めたのにエネルギー不足になっては、とてももったいないと思うのです。
実際に各システムを使っているからこそ、この便利さは皆さんにも体感していただきたいですし、作業効率を図って、より貴社の反映をするサポートがしたいと思っています。
弊所でも導入に際してのサポートをさせていただけますので、必要であればご利用ください☺
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
失礼いたします。