相続関係

急を要する手続きと届け出(1-6)

目次

事前に知っておくと手続きがスムーズに!葬儀やお墓、埋葬方法の基礎知識

葬儀やお墓、埋葬方法の基礎知識

 

ここからは少し番外編、葬儀やお墓、埋葬方法などの基礎知識について解説します。葬儀社に依頼すればすべてやってもらうことは可能ですが、基礎的なことを知っておくことで葬儀社とのやりとりもスムーズに行うことができます。

 

葬儀社に依頼する場合には段取りをしっかり打ち合わせる

葬儀は概ね、仏式、神式、キリスト教式の3つに大別されます。そして、その中でもそれぞれの宗派や様式、地域ごとにやり方が異なってきます。基本的にはこれらを葬儀社と相談したうえで、葬儀社で対応可能な様式で執り行うことになります。日本では仏式が多いので今回は仏式の流れで見ていきたいともいます。通常はなくなった人との最後の夜となるのが通夜。その翌日が告別式となります。
通常は通夜で参列者を迎えるのは、通夜当日の夕方から2~3時間ほどです。地域や葬儀のやり方によっては一晩中、ろうそくの火や線香を絶やさず炊き続けその間、遺族が交代で故人や祭壇を見守ることもあります。最近は遺族への対応や遠方からの参列者の対応のために宿泊施設を併設した斎場が一般的になってきています。葬儀社が用意できるそうした施設を利用する場合には事前に人数や食事の対応などの確認が必要になってきます。
葬儀の段取りについては全てを喪主自身が行う場合もあれば、誰か世話役を立てて行う場合もあります。世話役は信頼できる親族のうち1人が行う場合や、故人の職場の同僚数人と共同で担うようなケースもあります。どのような対応にするかは葬儀の様式、規模、参列者の数などによって変わってくるかと思います。
この葬儀の流れのなかで、段取りをしっかり打ち合わせしておきたいのが受付の対応です。記帳や香典の受付、葬儀場の案内や喪主のあいさつ後の振る舞いの対応、香典返しの手配など、段取りが錯綜して手が回らなくなることがあり得るからです。受付の場で何か相談したいことが発生しても、遺族は祭壇の前にいるのでその場での話し合いはできにくい状況です。そのようなことが起きないように事前にしっかりとした打ち合わせをしておくようにしましょう。

 

お墓と埋葬方法については事前に確認しておく

故人の遺骨を納めるお墓が既にある場には問題ありませんが、ない場合にはどこに納めるのかを検討する必要があります。お墓については次のいずれかになります。

  1. 寺院の墓地・・・お墓を立てるまでの宗派は問われませんが、お墓を建てたら、そのお寺の宗派に属し、そのお寺の檀家の一員になります。(最近では檀家にならなくてよいケースもあります)
  2. 公営墓地・・・自治体が運営している霊園です。利用するにあたっては、利用者の住所地がその地位にあるなどの制限があります。デメリットは不便な土地にあることが多く高齢の遺族の場合には納骨後の墓参りなどが大変になることがあります。
  3. 民営墓地・・・宗教法人や公益法人が運営している墓地や霊園です。規模が大きければ施設も充実していますが使用料が比較的高いことや競争率が高いことがデメリットです。

それぞれ、メリットデメリットがありますので、これらを検討し墓地選びを行いましょう。

お墓が決まったら納骨です。納骨に関しては四十九日の法要に合わせて行うことが多いようです。納骨の際は、火葬場で受け取った埋葬許可書のほか、霊園の場合は墓地使用許可書が必要になります。納骨は四十九日の法要の流れの中で行われるケースもあれば、納骨式として分けて執り行われるケースもあります。納骨式に家族だけでなく親族や故人の関係者なども加わる場合には引き出物の用意が必要になるケースもあるでしょう。
四十九日までにお墓がない場合、納骨できるようになるまで自宅に仏壇があれば骨壺・骨箱を底に置いておくケースもあります。ただし、いつまでも自宅に置いておくわけにはいきませんので一周忌をめどにお墓を探すようにしましょう。

以上、葬儀やお墓、埋葬方法の基礎知識でした。ご参考にしていただければ幸いです。
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