創業融資で、まず最初に検討すべき日本政策金融公庫の制度

資金調達 2019.02.25

第三弾は、創業する方のほとんどが最初に検討する日本政策金融公庫の創業融資制度をご紹介していきます。

日本政策金融公庫は旧国民生活金融公庫・農林漁業金融公庫・中小企業金融公庫が法律改正に伴い設立された、財務省所管の特殊会社でいわゆる政府系金融機関の1つです。

新たに創業をされる方、事業開始後2期目の申告を終えていない方が使える制度で、一番大きな特徴は、担保・保証人ともに原則不要であり、地域金融機関に比べて、創業計画内容がしっかりしていれば一番取り組んでもらいやすい金融機関になります。

また一般的な金融機関の制度とは異なり、個人信用情報や自己資金の要件等の条件さえしっかりクリアしてしまえば、比較的取り組んでもらいやすくもあります。

政府の目標としている雇用を創出し、経済の活性化に貢献する企業を後押しする目的もあることから、将来的に雇用を創出する事業であることが要件になることも特徴的といえます。

事業の為にある程度の準備はしてきたので、資金調達をして事業を始めたい方にはお勧めの制度になります。

では、この融資の条件を見ていきましょう。

次のすべての要件に当てはまる方

創業の要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方
雇用創出等の要件―★
「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの起業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は、「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方（既に事業を始めている場合は、事業開始時に一定の要件に該当した方）
なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内（今回の融資分も含む）の方については、本要件を満たしているものとします。
自己資金要件－★
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金（事業に使用される予定の資金をいいます。）を確認出来る方

ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとなります。

★・・・細かい要件等については、詳しくは以下のHPを見てご確認ください。

事業開始時または事業開始後に必要となる事業資金

3,000万円（うち運転資金は1,500万円）

それぞれの融資制度で定める返済期間以内

（通常運転資金は7年、設備資金は10年以内）

基準金利2.26％～2.65％（ただし、創業計画・自己資金等の状況に合わせて変動あり）

実際の担当者の方にインタビューしたところでは、一番見られるのは自己資金要件で、10分の1以内と基準はなっているが、10分の3程度用意してもらえる方が審査は通りやすいとのこと。

また自己資金については、タンス預金はほとんど認めておらず、通帳の残高で確認できるもので、過去をさかのぼって（大体6か月程度）残高が確認できる方が確実ですとのことでした。

創業をお考えの方は、ぜひ通帳に自己資金を貯めていかれることをお勧めします。

そのほかにも、創業計画書についてどうすべきか等のノウハウについては、ぜひ一度弊所へご相談ください。