創業計画書の人員計画を大きな融資希望額の説得材料として使う2018.11.07

創業計画書の人員計画を大きな融資希望額の説得材料として使う

雇用の創出は社会的な要請でもある

たとえば、日本政策金融公庫の創業計画書で人員計画について記入する欄は、単に創業時の役員や従業員の数を記入する部分があるだけです。
そのため安易に考えてしまう人もいますが、創業後の経営は人によって成長の度合いが変わる面も多々あります。

本気で雇用確保に取り組み、その実現性が高い事業であれば、積極的に人員計画について触れておくべきです。
それが、雇用の創出という社会的要請に応えることにもつながります。
「1年後、2年後には正社員を5人体制にして2店舗目を出店し、それぞれの店舗の特性に応じたパート・アルバイトの採用を重ねていく」
「創業後半年をメドに事業を軌道に乗せ、レンタルオフィスから独立した事務所を構える。
その際に事務スタッフを増員し、顧客管理の精度を高めていく」など、自分自身の構想していることがあれば、それを面談の場でアピールするのです。

なお、人員計画は本来、採用から教育など人員という経営資源全般に関わるものです。
決して人員とお金の“数字合わせ”で予定が立つものではありません。
それぞれの計画についてどのように進めていくか、併せて考えておきたいものです。

助成金の受給も高評価につながる

個人事業をすでに始めていて、パートなど数名の人員を雇っていたり、そうした予定で厚生労働省が管轄する雇用創出関係の助成金の申請を済ませている企業もあるはずです。
そうであれば、そのことを積極的にアピールしましょう。
そうすることで担当者から、
「事業は創業者1人では伸ばせないことをよく知っている人」
「助成金の受給要件をクリアしている企業」
「人員コストの増加を助成金で補っている堅実な企業」
などと高評価を得ることが出来るでしょう。

なお、創業融資は1回受けてしまうと2回目はなく、2回目からは別の名目の融資か一般的な融資を受けることになります。
そう考えると、条件のよい創業融資はできるだけ大きな額の融資を受けた方がよいという考え方もあります。
融資担当者も、「小さすぎる状態で少額で始めるくらいなら、スタート時点から一定の額を借りて少しでも早く軌道に乗せてもらったほうがありがたい」と考えるはずです。

そのできるだけ大きな額を借りる根拠となるのが「人員計画」です。
自分の役員報酬をたくさん得たい」というのでは筋が通りませんが、予定している確実な人員増に見合う運転資金の増加であれば、創業計画書全体の整合性もあり、説得力が増すといえるでしょう。

なお、前述したように、人員計画について代表者の家族を役員や従業員に据えることは歓迎されないことが多いものです。
理由は単純で、配偶者や家族には別の仕事についてもらっていた方が家計的には安定し、リスク分散という面から考えると創業時はその方が望ましいからです。